徳島県は、農産・畜産・水産すべてが盛んに行われている第一次産業大国です。
その背景として、豊かな山地、四国三郎と呼ばれる吉野川、瀬戸内海から紀伊水道、太平洋の恵まれた漁場など、抜群の自然環境があります。
だから、食べ物が美味しいのは当たり前。
そんな徳島に2店舗を構える『ムッシュ藤田』は、徳島のフレンチの草分け的存在として長年多くの人々の舌を楽しませてきた名店です。
オーナーシェフの藤田正義(ふじたまさよし)さんは徳島の環境について、「探せば探すほど美味しい食材が見つかる」と言います。
だからこそ、食材は市場だけで仕入れるのではなく、たとえ遠方でも直接生産地を訪ねるのが藤田さん流。
その結果、藤田さんの下には鳴門の鯛、祖谷の源平芋、吉野町のレタス、小松島のイチゴなど、県内各地から選りすぐりの特選素材が集まります。
まるで、一流の食材が藤田さんに惹き寄せられるかのように。
なかでも、藤田さんが強いこだわりをみせるのは阿波牛です。
これ、ただの阿波牛ではありません。
正確に言うと『一貫牛(いっかんぎゅう)』と名付けられた特別な牛です。
阿波牛のなかでも限られたごく一部の牛にしか与えられないキングオブ阿波牛の称号が『一貫牛』なのです。
今回はそのような特別な食材を使用した料理を作っていただきました。
まず厨房に入って目に付くのは、巨大な寸胴鍋で煮込まれているフランス料理の出汁『フォン・ド・ヴォー』。
約7日間かけて煮込まれるこの出汁は、フレンチの基本となるものです。
これ自体が料理というわけではありませんが、この段階で既に美味しそう!
ここからさらに煮込まれて完成時にはゼラチン質たっぷりの濃厚な出汁になります。
料理中、また盛り付け中も藤田さんはさすが絵になります!
そして出来上がったのがこちら。
『鳴門鯛のポワレ 白ワインソース』(1800円)。
蒸し焼きにされた鳴門鯛は適度な食感が残り、ソースとの相性も抜群です。
『阿波尾鶏のバルサミコソース』(1950円)。
徳島が誇る地鶏を用いた一品です。
心地よい歯応えと共に鶏の濃厚な旨みとソースの爽やかな酸味が広がります。
『阿波牛のグリエ 赤ワインと塩わさびのソース』(コース料理に登場します)。
先述した一貫牛を用いた一品です。
ミディアムやウェルダンで焼いても驚くほどに柔らかく、溢れる肉の旨みは感動モノです。
また特筆すべきは、添えられた塩わさびソース。
これは最近考案した新作ソースだそうです。
お湯に塩とスライスしたわさびを入れ、成分をお湯に抽出した後、和わさびと西洋わさびを擦って加えたもの。
これがまぁ、一貫牛とよく合うんです!
以上のような料理も登場するコースメニューは、4000円、5000円、7000円、8000円の4種類。
徳島フレンチの真髄、『ムッシュ藤田』でぜひ味わってみてください!
Restaurant ムッシュ藤田 城内店
所在地/徳島県徳島市北田宮1-10-26
電話/088-633-1225
営/11:30〜15:00(14:00LO)、17:30〜22:00(21:00LO)
定休/水曜
Restaurant ムッシュ藤田 クレメントプラザ店
所在地/徳島県徳島市寺島本町西1-61(クレメントプラザ5F)
電話/088-656-3288
営/11:00〜21:30
定休/クレメントプラザの営業に準ずる
http://www.m-fujita.co.jp/
瀬戸内Finderフォトライター 千葉大輔
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この記事を取材したフォトライター
千葉 大輔
千葉大輔/フォトライター 1985年生まれ、徳島県三好市出身、徳島市在住。 大学卒業後、徳島の出版社にて様々なMOOKの編集長を務め、2014年4月フリーランスのフォトグラファーとして独立しました。 写真と同時に、コピーライター、エディターとしても活動してます。つか、他にも商品開発やなんやら、いろんなことやってます。求められれば何でもやる、徳島人のくせに阿波踊りドヘタ、そんな僕です。よろしくどうぞ。 http://www.quareal.net/
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