『後発酵茶』という言葉、聞いたことありますか?
お茶は茶葉を発酵させない、いわゆる『緑茶』と『発酵茶』に分けられます。発酵茶の中でもウーロン茶や紅茶などは緑茶を一度発酵させる『前発酵茶』とよばれています。それに対し、成熟した葉を2回発酵させる『後発酵茶』というものがあります。
中国のプーアル茶などが代表的ですが、日本では現在全国で4カ所ほどでしか作られていない珍しいお茶で、富山の富山黒茶(バタバタ茶)、徳島の阿波晩茶、高知の碁石茶、それと西条の『天狗黒茶』しかないそうです。
天狗黒茶の製法は独特。
お茶は新芽を摘んで作るものだと思いきや、黒茶は成熟した大きな葉を使います。収穫時、木は大人の背丈より高くなります。
葉を摘むのではなく枝ごと、ヒザ丈あたりをハサミでチョキン!お茶の収穫に見えませんね。
刈り取ったものを洗ってから蒸します。すると大きな茶葉がパラパラと木からはずれます。
はずれた葉を木の箱へいれて第一次発酵(好気性発酵)。
4〜5日後、発酵の進み具合をみて箱から一度葉を取り出し、手で揉みます。それをビニール袋に入れ、足で踏みながら空気を袋から抜き、更に約10日間、乳酸菌発酵させます。これが第二次発酵。そうしてできあがった茶葉を真夏の強い光で乾燥、殺菌させてやっとできあがります。
他のお茶と効能が別物で、スギアレルギーに効果があるのではないかと、愛媛大学で研究が進んでいます。
西条市小松町に古くから伝わる『石鎚黒茶』というものがありましたが、生産者がただ1人になってしまい、地元の生活研究グループが技術を継承し商品化したものが天狗黒茶。 継承とはいっても初めはなかなかうまくいかず大変苦労されたそう。水不足に悩まされていた瀬戸内山間部で生まれ、継承困難、少ない生産量。まさに「まぼろし」。
とてもまろやかですこし酸っぱく病みつきになる味。
普通のお茶のように急須で入れても、水出しで冷やして飲んでもおいしいです!
是非お試しを!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−◎天狗黒茶 取扱店
西条市JA周桑(しゅうそう)直販所「周ちゃん広場」 http://www.ja-syuso.or.jp/syuchan/
休暇村瀬戸内東予 http://www.qkamura.or.jp/toyo/
社会福祉法人西条市氷見福祉協会 障害者事業所ピース
Tel&Fax0897-57-9003 Eメール peace@himi-f.sakura.ne.jp
松山道 石鎚山サービスエリア
瀬戸内Finderフォトライター 内田 年泰
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