「広島名物」と聞いて真っ先に思い浮かぶのが「お好み焼」。
生地の上にキャベツやモヤシなどの具材を重ねる独特のスタイルは、戦後間もない頃に繁華街の公園に並んだ屋台で提供したのが始まり。
いつしか「お好み村」と呼ばれるようになり、その屋台が今はビルの中に同居して、観光客にはハズせない、広島グルメの定番スポットになっています。
今日はその中の「桃太郎」で、広島のソウルフードをいただいてみます。
「桃太郎」は今のビルになる前のプレハブ風店舗の時代から営業する「お好み村」の中でも最も古い店の1軒です。
二代目の俵加代子さん(左)は、この道一筋40年以上。
昔ながらの広島風お好み焼の味を守り「ここのは毎日でも食べても飽きんのじゃ」と、地元の常連さんが多いのも特徴。そして、気さくな人柄も、また行きたくなる理由のようです。
広島風お好み焼のつくり方は店によって違いますが、まず、こんな風に具材を山盛りに重ねるのが基本中の基本。
そして、このパフォーマンス!生地の下にヘラを入れて、バサッとひっくり返しますが、これが簡単そうに見えて実は熟練の技。
でも、ベテランの俵さんはお客さんとお喋りしながら平然とやってのけます。
焼き上がったら、これも広島風お好み焼には書かせないお好みソースを刷毛で。
そして青のりをサッサとふりかければ完成です。
ちなみに「お好み村」で使うソースは全店共通のオリジナルソース。
お手頃サイズでお土産としても販売されているので、ぜひどうぞ。
さて、これができ上がり。オーソドックスな「そば・肉・玉子」は810円で、これも「お好み村」全店で共通。「桃太郎」では好みで紅ショウガを無料でトッピングしてくれます。
断面はこんな感じ。どうですか、重なり合った具材が一体となって美味しそうなこと。
鉄板ではこぼれたソースがジュージュー音を立てて、香ばしい香りがますます食欲をそそります。
広島風お好み焼はヘラで一口大に切って、そのまま口に運ぶのが一般的ですが、女性やヘラの使い方に不慣れな人は取り皿や割り箸が用意してあるので安心です。
そして「お好み村」は美味しいだけじゃない。初めて会った地元の常連さんと観光客が、鉄板を囲んでワイワイと盛り上がれるのもいいところなんです。
「どっから来たん?」「平和公園にゃ行ったんね?」と、すぐに友達のように会話が始まります。
もちろん、お店の人との会話も楽しい。これが広島風お好み焼のいちばんの調味料なのかもしれませんね。
でもカープの悪口だけは言っちゃダメ。
すぐにその場が険悪な雰囲気になるので、観光客の人は気をつけて!
お好み村
住所/広島県広島市中区新天地5-13
営業時間/店舗により異なる
定休日/なし
電話/082-241-2210(お好み村 事務所)
http://www.okonomimura.jp
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この記事を取材したフォトライター
瀬戸内Finder 編集部
地元の皆さんからの写真や、在住ライターの記事で発信する、瀬戸内地域の観光情報サイト、「瀬戸内ファインダー」を作る編集部です。 瀬戸内海を囲む兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県の7県に関わる旬な情報を日々更新しています。 お問い合わせは下記まで Email : staff@setouchifinder.com
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