日本三奇のひとつ『石の宝殿』/生石神社

巨石がご神体。とにかく謎。日本三奇。
そんな言葉に惹かれて行ってきました、高砂市の生石(おうしこ)神社。

神社に近づくと、少し離れた南側の山肌がむき出しになっているのが目に飛び込んできます。竜山(たつやま)の採石場です。竜山石は丈夫で加工しやすいため古墳時代の石棺として広く利用され、現在も採石が続きます。

細い県道を進むと、生石神社の東門鳥居に到着。この急階段はのぼるしかないでしょう!と思ったら、足を乗せるところが狭くて怖かった…。苦手な方は緩やかな坂の南参道にまわってくださいね。

階段をのぼりきると真正面に拝殿があるので、二拝二拍手。待ちきれずに絵馬の並んだ小さな空間を抜けて、ご神体の待つ拝殿裏へ。

見よ、これが謎に包まれた『石の宝殿』です。

周囲三方を岩の壁に囲まれているので巨石を見上げる格好になり、ぎりぎりまで後ずさりしても、とにかくカメラに収まりきりません。

背後に回ると、石はとんがり屋根のような形に削られています。これを『ブラウン管テレビ』と表現する人も。なるほど。底面は四方から削り込まれて、まるで水面に浮かんでいるように見えます。

石の階段をのぼって上から眺めると、やっと構造が分かってきます。石の宝殿は竜山石の岩盤をそのまま掘って造られており、幅は6.5メートル、高さと奥行き各5.6メートル、重さは456トンと推定されます。

神話によると二柱の神様が石の宮殿造設のために一晩で工事を進めたものの、ふもとの反乱を鎮圧しているあいだに朝がきて、宮殿を正面に起こすことができなかったのだとか。実際には古墳時代末期の7世紀に造られたというのが有力な説ですが、その目的や製作者は本当のところ分かっていません。

山の頂上には滑らかな岩肌が広がります。大正天皇もここに登られたのだそうです。

山頂からの絶景もこの神社の大きな見どころで、天気が良ければ姫路城が臨めます。南の方角には播磨臨海工業地帯が広がり、瀬戸内海に浮かぶ無人島も見えます。

ひょっこり…上島(かみしま)。家島諸島の一番東の端です。

岩に囲まれた神社で、海を眺めながら古代の不思議に触れてみてはいかがですか。


生石神社(国史跡石の宝殿)へのアクセス
電車・バス/JR宝殿駅南口からじょうとんバス「ふれあいの郷生石」下車5分
電車・徒歩/JR宝殿駅下車 南西へ徒歩25分
車/国道2号線、高砂北ランプの信号から県道392を南下。参拝者用駐車場あり

瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか

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堀 まどか

堀 まどか

堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328

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