「瀬戸内」と聞いて、まず初めに連想する色は何色ですか?
大半の人は、海の「蒼色」が思い浮かぶのではないでしょうか。
どこか温もりが感じられる蒼色のガラスは、『さぬき庵治石硝子(あじいしがらす)』。
香川県庵治町(あじちょう)で採掘される庵治石からつくられた、ガラスです。
この美しいガラスをつくりだすのは、香川県出身でガラス工芸作家の杉山利恵さん。
もともとは、インテリアや広告など、ガラス工芸とは離れた業界で働いていましたが、あるガラス作家の作品を見たのをきっかけに、杉山さんにとってガラスが特別なテーマになり、一念発起で故郷を離れ研鑽を積みました。
故郷を離れて、あらためて故郷に愛着を感じるようになり、「地元でしか産まれない、地場の何かを生かせるガラスを制作したい」と考え、試行錯誤を重ねて生み出されました。
手前にあるのが、実際の庵治石。一般的には、高級な墓石として利用されます。
庵治石をガラスの原料として使えないか、と杉山さんが思いついたときは、蒼く発色するとは思っていなかったのだとか。
しかし、試験的に庵治石を溶かしてガラスにしてみたところ、きれいな蒼に発色しました。
それを見たとき、「瀬戸内の色」だと思ったそうです。
ここは、高松市内にある『Rie Grass Garden』。
杉山さんのガラス工房兼ギャラリーです。
1階の工房では、ひとつひとつ、杉山さんの手でガラス工芸品がつくられます。
2階のギャラリーでは、工房でつくられたガラス製品を買うことができます。
展開しているのは、お皿、グラス、花器、置物、箸おき、照明機器など、暮らしの彩りとして取り入れられるものばかり。
このガラスを通して、地元香川の良さを発信したり、評判を聞いてギャラリーを訪ねてくる人と接点を持てることが、杉山さんの喜びなのだそう。
ここに足を運べば、「瀬戸内らしさ」が感じられる逸品に出会えるかもしれません。
RGG Gallery(Rie Glass Garden)
住所:香川県高松市松福町2-2-17
電話:090-4782-4681(杉山)
営業日:土・日・月(月曜日が祝日の場合もOPEN)
時間:14:00~17:30
HP: http://aji-glass.jp/
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この記事を取材したフォトライター
瀬戸内Finder 編集部
地元の皆さんからの写真や、在住ライターの記事で発信する、瀬戸内地域の観光情報サイト、「瀬戸内ファインダー」を作る編集部です。 瀬戸内海を囲む兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県の7県に関わる旬な情報を日々更新しています。 お問い合わせは下記まで Email : staff@setouchifinder.com
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