食べ合わせや、温度、酒器の違いにより、さまざまな顔を見せてくれるのが日本酒の魅力。
相手(料理)の長所を活かしながら調和する奥ゆかしさが持ち味です。
日本酒独特の〝ゆるやかな酔い心地″を楽しみながら、自分好みの味わいを探ってみませんか?
そんな『日本酒遊び』は、笑顔広がる時間になること間違いなし!
家飲みマリアージュは、
国内外述べ1万件の飲食店で飲み歩いてきた唎き酒師・菅波葉子が、瀬戸内の地酒と肴を独自の視点で紹介していくコーナーです。
【今日のお酒】
今回は山口県からお酒をセレクト!
山口県 酒井酒造『五橋 純米酒』
【グラフの説明】
日本酒に含まれる主な4つの味わい要素①香り度②旨み度③酸み④甘み度に、使用している米や酵母の地元産使用度(瀬戸内度)を加え表現しました。
酒井酒造は、山口県岩国市『錦帯橋』近くに蔵を構える酒蔵です。
『五橋』の仕込み水は山口県最大の清流『錦川』の超軟水。五橋の特徴である、香り高くきめ細かな酒質は『錦川』の恵みとも言われています。
また米も100%地元産に拘ったテロワール※感満載のお酒です。
※テロワールとは…地域性、風土などのことで、お酒を感じる上で大きなポイントとなります。
このお酒、精米歩合(※①)60%の純米酒(※②)ということもあり、ふっくらとした米の旨みと甘味がほのかに広がり、全体的にスッキリとして柔らかな印象のある味わいです。
【日本酒用語ワンポイント】
① 精米歩合:酒の原料であるお米がどれだけ削られているかを表す数値。
例:精米歩合60%という表記の場合、お米が40%削られ、残った米の比率が60%という意味。
② 純米酒:米、米麹、酵母、水だけを原材料としている日本酒 。
【料理とのマリアージュ】
味に主張のあるものより、シンプルで優しい味の料理が合いそうです。
今回は『赤かぶのカルパッチョ風』を合わせてみました。
冬が旬の赤かぶをスライスして、ハーブ塩、オリーブオイル、フレッシュペッパーでカルパッチョ風に。色彩と食感のアクセントに水菜とトマトを散りばめます。
野菜本来の味でさっぱり合わせることを基本にしますが、あっさり×あっさりだと、私的にはちょっぴり飽きそうなので、オリーブオイルのコクで二つの間を繋ぎ、かぶに程よいボリュームを補い、さりげないメリハリ感をつけてみました。
【おすすめ温度】
スッキリとしたお酒に、お相手は冷たいお料理なので、おすすめは『冷』で!
【器選び】
今回の酒器選びのポイントは3つ。
① 香りを感じながら、味わいを舌先から口全体に届けたい
② 洋風のお料理とコーディネートしたい
③ お酒の温度をなるべく冷で保ちたい
この3つの観点から、ワイングラス風の酒器を選んでみました。
爽やかな印象を与える薄いグリーンで、お酒を注ぐとキラキラと光ってとても美しいグラス。
山口県萩市にある『萩ガラス工房』の作品です。
眺めているだけでもHappyなグラスですよ。
「いざ、実食!」
赤かぶのシャキシャキとした食感と素材本来の優しい甘みに対し、『五橋 純米酒』は、その優しさを一層引き立て、甘みを増幅させていく面白さがありました。互いに良さを引き出す組み合わせによって、食べ応えのある味わいへと変化していきます。
もっと手軽に味わいたい人は、浅漬けなどがオススメですよ。
瀬戸内へ『日本酒遊び』の旅に出かけませんか?
好みのお酒や肴、素敵な酒器探しをしてみると、日本酒の新しい味わいにたどり着くはずです。
■今日のお酒
酒井酒造株式会社
http://www.gokyo-sake.co.jp/
瀬戸内Finderフォトライター/江崎誠・菅波葉子(㈱Rainbow Sake)
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この記事を取材したフォトライター
Rainbow Sake
菅波葉子 ㈱RainbowSake 菅波葉子(広島県出身) 2011年ハワイから帰国後、広島県に帰郷。 日本国内&ハワイの広告会社勤務の後、日本酒を海外に普及するPR会社㈱Rainbow Sakeを立ち上げました。 『SAKEで世界を笑顔で繋ぐ』その架橋になりたい!という想いで、日本とハワイ・シンガポールを中心とした海外を行ったり来たりしています。 帰国する度に地元の魅力を再発見し、瀬戸内海の心安らぐ穏やかな景色、新鮮で素朴な海の幸&山の幸に癒されています。 ㈱Rainbow Sake http://www.rainbowsake.com
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by 瀬戸内Finder 編集部