食べ合わせや、温度、酒器の違いにより、さまざまな顔を見せてくれるのが日本酒の魅力。
相手(料理)の長所を活かしながら調和する奥ゆかしさが持ち味です。
日本酒独特の〝ゆるやかな酔い心地″を楽しみながら、自分好みの味わいを探ってみませんか?
そんな『日本酒遊び』は、笑顔広がる時間になること間違いなし!
家飲みマリアージュは、
国内外述べ1万件の飲食店で飲み歩いてきた唎き酒師・菅波葉子が、瀬戸内の地酒と肴を独自の視点で紹介していくコーナーです。
【今日のお酒】
今回は岡山県から絶対飲むべきお酒をセレクト!
岡山県 室町酒造『櫻室町 備前幻 雄町純米』
【グラフの説明】
日本酒に含まれる主な4つの味わい要素①香り度②旨み度③酸み度④甘み度に、使用している米や酵母の地元産使用度(瀬戸内度)を加え表現しました。
岡山県には50を超える酒蔵があり、酒蔵数の多さはなんと全国で10位以内に入っています。
名醸の地、岡山にはよい水と理想的な原料を育てる土壌、そして酒造りにとって恵まれた気候があり、非常に人気の高い酒米『雄町』の主産地でもあります。
雄町からは山田錦よりも芳醇でコクのある味わいのお酒が出来上がるそうです。
今回は、雄町の産地、岡山市瀬戸町に蔵を構える室町酒造の雄町米100%使用、瀬戸内度MAXの『櫻室町 備前幻 雄町純米』をご紹介します。
【料理とのマリアージュ】
今日のお酒は、雄町米特有のふくよかな旨みがあり、ほのかな香りとふんわりとした甘みを感じる柔らかいお酒。
こちらのお酒に合わせる料理は、『カジキマグロのムニエル』がおすすめです。
コクがありながらも柔らな口当たりで、単体でもとっても飲みやすいお酒ですが、甘さも強すぎないので食中酒としてもぴったり。
お酒を一口含むと、米の旨み、ほんのりとした甘さとコクが口の中にバランスよく広がります。
クリーミーでコクのある料理なら、その味を一層膨らませてくれるはず!
そこで今回は、洋風料理のムニエルを用意しました。
選んだ素材は癖のない白身魚。
コクを足すために、小麦粉を絡めバターでこんがり焼きました。
【おすすめ温度】
バターを使った洋風料理の際は、ワイン感覚で楽しみたいので冷~常温がおすすめです!!
【器選び】
『片口』にお酒を注いで、香りや温度の変化を楽しんでみました。
選んだ器は、山口県の萩焼です。
萩焼は、シンプルな色彩、そして手触りがとっても優しく、使うたびに味わいが深くなるのが魅力です。
『片口』の場合はお猪口に注ぐ前の段階でワイングラスのように香りを深く吸い込むことが出来るので、香りの楽しみ方がお猪口とは違ってきます。
こちらで雄町米の香りを楽しんでみたい!と思い選びました。
また、冷蔵庫から出した直後の冷たいお酒が、空気に触れながら常温に近づくと、味わいもまた変わってくるのです。
一層柔らかさを増してくるお酒の表情の変化を楽しむことが出来ます。
「いざ、実食!」
お酒のふんわりとした甘味とコクが、魚の旨みやバターのコクと交じり合うと、一層味が豊かになり、食欲をそそります。
主張の強すぎない優しいお酒とお料理なので、お互いが上手に引き立てあい、味わいを盛り上げてくれる抜群のコンビネーション。
単体よりは一緒の方が一層互いの良さを発揮出来る!と言える組み合わせになりました。
瀬戸内エリアの穏やかな環境の中で醸されたお酒と一緒に楽しむ旅、『日本酒遊び』の旅に出かけてみませんか?
その土地で造られたお酒や料理を、その土地で頂きながら、好みのお酒や肴、素敵な酒器探しをしてみると、日本酒の新しい味わいにたどり着くはずです。
■今日のお酒
室町酒造株式会社
http://sakuramuromachi.co.jp/
瀬戸内Finderフォトライター/菅波葉子・江崎誠(㈱Rainbow Sake)
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この記事を取材したフォトライター
Rainbow Sake
菅波葉子 ㈱RainbowSake 菅波葉子(広島県出身) 2011年ハワイから帰国後、広島県に帰郷。 日本国内&ハワイの広告会社勤務の後、日本酒を海外に普及するPR会社㈱Rainbow Sakeを立ち上げました。 『SAKEで世界を笑顔で繋ぐ』その架橋になりたい!という想いで、日本とハワイ・シンガポールを中心とした海外を行ったり来たりしています。 帰国する度に地元の魅力を再発見し、瀬戸内海の心安らぐ穏やかな景色、新鮮で素朴な海の幸&山の幸に癒されています。 ㈱Rainbow Sake http://www.rainbowsake.com
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by 瀬戸内Finder 編集部