神戸といえば、全国でも人気の名店が多いスイーツの街。
伝統あるお菓子から最近流行の新感覚スイーツまで、美味しいだけではなく見た目もおしゃれなスイーツが幅広く味わえるのが魅力です。
日本一のスイーツ激戦区であり、「どの店に入ってもハズレがない!」といわれるほどレベルの高いお店がそろう神戸ですが、今回は定番どころやガイドブックの常連店ではなく、舌の肥えた神戸っ子の間で人気上昇中の穴場的なお店をご紹介したいと思います。
訪問したのは『SCONE & COFFEE M』。
JR兵庫駅南口から徒歩7~8分。住宅街の中にある英国風の緑色のドアが目印のお店です。
こちらのお店は、英国人直伝の本格的なスコーンがいただける専門店。
住宅街の一角という地味な立地ながら2013年のオープン以来、地元を中心に話題となり、最近では京都や名古屋などの遠方からもスコーン好きの人がたくさん押しかけているのだそう。
スコーンのラインアップは、プレーン、ハニーシナモン、アーモンドパインの3種に加え、木・金・土は限定販売のチョコレートスコーンがプラス。
フレーバーバリエーションは決して多くはないものの、一つひとつ丁寧に手づくりされた小ぶりのスコーンはしっかりとした食べ応えがあり、外はさくさく、中身は意外にしっとり。
スコーンにありがちなパサパサ、もっさりした重さはまったくなく、口の中でほろりとほどけていくような口どけの良さが際立っています。
このスコーンを毎日手づくりしているのは、店主の丸田浩司さん。
スコーン修業のために渡英し、英国中部の都市ダーリントンを訪れて20年来の友人である英国人女性より一般家庭に伝わるスコーンのレシピ、生地の作り方、焼き方を教わったといいます。
「スコーンの店は日本にもたくさんありますが、本場のスコーンとはどこか違う。いろんな店のスコーンを食べ歩きましたが、シンプルな材料、シンプルな作り方のお菓子なのに、どれも何か物足りない。自分が本場の味をマスターして日本に持ち帰るしかないと決心しました」
おすすめのスコーンは? とたずねると、
「お店でしか味わえない『和風スコーンセット』をぜひ食べてみてください」と丸田さん。
『和風スコーンセット』は、コーヒーまたは紅茶付きで700円。+150円でもうひとつスコーンを追加することもできます。
丹波大納言小豆を使用した自家製粒あんと生クリームが添えられた和風スコーンと香り高いコーヒーが、常滑焼の作家・稲葉安信さんによる素朴で味わい深い焼締めの器で登場。土そのものの特徴を生かしたどっしりとした味わいのある和風の器がスコーンに良く似合っています。
真ん中から半分に割ったスコーンの断面に、生クリームと粒あんをたっぷりとトッピング。
ひとくち食べてみると…これは美味しい!
大粒のあんの食感と生クリームのコクの絶妙バランス。炭火焙煎で有名な神戸の萩原珈琲の豆を使用し、一杯ずつ丁寧にハンドドリップで煎れる香り高いコーヒーとも相性抜群です。
ボリュームはあるものの、粒あんはかなり甘さを控えてあるので、飽きることなくペロリと完食できてしまいます。もうひとつくらい食べられそう!
「もうひとつ和風スコーンがあるんですよ」
お皿にのせられたスコーンを見てビックリ仰天。
「これなんの罰ゲームですか?」と真顔でたずねたのは筆者。
なんと、プレーンスコーンに生わさびと刻み海苔が添えられています。
スコーンの概念を吹き飛ばす破壊力抜群のインパクトに思わず二度見!
「静岡産の生わさびを添えています。注文をお聞きしてからすりおろしているのでフレッシュですよ。まあ、だまされたと思って食べてみてください」と満面の笑みで応える丸田さん。
こんなにたくさんわさびをのせたらツーンときそう…おそるおそる口に運んでみると…
あれ? なんでしょう、この味。
微糖の生クリームがわさびの辛さをマイルドにしてくれています。鼻にツンと来るほどカドが立つ辛さではなく、わさびはあくまでもアクセント。
多めにのせてもむしろ心地よいくらいです。まさに、日本人のDNAに訴える味!これはハマりそうです!
お客様からの提案でメニュー化してみたものの、最初は食べる人がいるのかと半信半疑だったとか。ところが一度食べた人から大絶賛されたことで、これはイケる!と確信。
さらにSNSなどで発信するとその存在を知って、来店する人が増えてきたのだそう。
今ではジャムをのせて食べる定番のスコーンや旬のフルーツジャムをトッピングした季節限定のスコーンにも負けず劣らずの人気メニューとなっています。
人気のスコーンはお店で食べられるほか、1個からでもお持ち帰りでき、家族へのおみやげや友達へのプレゼントにも最適です。
同店では、J.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター2級の資格を持つ店主によるコーヒーの基礎知識と美味しい淹れ方を教えてくれる珈琲教室をはじめ、スコーンとお飲物が付いた店主夫人によるフラワーアレンジメント教室も開催。
さまざまなアイデアと切り口で、スコーンの新しい楽しみ方を提案している『SCONE & COFFEE M』。
神戸を訪れたなら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
SCONE & COFFEE M
住所/兵庫県神戸市兵庫区松原通3-1-14
営業時間/月~金7:30~17:00頃 ※土・祝日は午後からの営業あり(SNSで情報発信)
定休日/日曜日、その他不定休
電話/078-682-2800
https://kobe-scone-story.amebaownd.com/
Facebook @神戸 スコーン 物語 M
※スコーンは1個から予約可能。売り切れ次第終了となるため、前日までの予約がおすすめ
【珈琲教室】
日時/日程は随時。時間は2時間程度
料金/2,000円(ブレンドコーヒー豆(粉)100g付)
1名より受付。1回最大3名まで
【フラワーデザイン教室】
日時/土曜日 午前
日曜日 午前および午後
料金/レッスン料2,000円+材料費2,000円~(スコーン&飲み物付)
両教室とも申し込みは電話(078-682-2800)にて受付
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この記事を取材したフォトライター
瀬戸内Finder 編集部
地元の皆さんからの写真や、在住ライターの記事で発信する、瀬戸内地域の観光情報サイト、「瀬戸内ファインダー」を作る編集部です。 瀬戸内海を囲む兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県の7県に関わる旬な情報を日々更新しています。 お問い合わせは下記まで Email : staff@setouchifinder.com
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