旅好きでアウトドア派だった父が『くも膜下出血』で倒れたのは約5年前…
何とか一命を取り留め、懸命のリハビリで普段の生活には支障がなくなったものの、少し後遺症もあって以前と同じようにマイカーで旅行やキャンプに出かけるのは困難な状況。
できるだけ体に負担がかからず快適で、しかも好きな場所へ自由に行ける手段はないものか…?
そう思案していた矢先、なんと『キャンピングカー』がレンタルできることを知って「これだ!」とひらめきました。
最初は戸惑っていた父もだんだん乗り気になり、久しぶりのアウトドア旅行に期待が膨らみます!!
【レンタルキャンピングカーで旅する瀬戸内!】は、手ぶらでキャンプが楽しめる『平成レンタカー』のキャンピングカーを利用して、美しい瀬戸内エリアを周遊する全9回シリーズです♪
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●1泊2日の今回の旅のテーマは、3つ!
1.四国を代表する河川『吉野川』の流域をめぐる!(1日目)
2.『瀬戸内海』の多様な景色を満喫する!(2日目)
3.徳島県と香川県のご当地グルメを堪能する!(両日とも)
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それでは『平成レンタカー高松空港店』でキャンピングカーを借りて、親子で瀬戸内エリアを巡る旅へ、いざ出発!
●今日のレンタルキャンピングカー
軽ワゴン車をベースにした軽キャンピングカーの『INDY727(インディー・セブン トゥ セブン)』。
ヨーロピアンテイストのスタイリッシュな外観は、みんなが振りかえる、とびきりのルックス!
大人2名+子ども2名、計4名様までの旅に使えるお洒落な軽キャンピングカーで、車体がコンパクトですのでキャンピングカーを初めて運転するという人にもオススメ!
何より、細い道が多いことで知られる四国の山深い渓谷をストレスなく走るには、最適なチョイスです!
●立ち寄りスポット1:大歩危峡観光遊覧船
『平成レンタカー高松空港店』を出発して南西方面へ進むこと約70km。
最初の目的地『大歩危(おおぼけ)』に到着しました!
この地名、決して悪口ではありません(笑)。
四国を東西に横切る吉野川の中流域にある峡谷で、その両岸には険しく複雑に入り組んだ大理石のような岩が続きます。
そんな大歩危峡の景観を楽しむ一番の方法がこちらの『大歩危峡観光遊覧船』。
雄大な大歩危峡を巡るこの船は、まさに自然の美術館の特等席。船から見るエメラルドグリーンの川と、周りを囲むようにそびえる大迫力の岩石、美しい山々は圧巻の一言!
●立ち寄りスポット2:道の駅 大歩危
遊覧船を楽しんだ後は、すぐ近くにある『道の駅 大歩危』へ。
ここも雄大な大歩危峡を眼下に眺められる展望スポットの一つ。
実は『大歩危』はゲゲゲの鬼太郎に登場する児啼爺(コナキジジイ)の故郷とも言われているエリア。
『道の駅 大歩危』の施設内には、数々の伝説になっている妖怪たちに出会える『妖怪屋敷』があります。
館内には水辺に住む妖怪たちや、尻子玉を抜くエンコ、金貸し妖怪に意地悪なハゲ狸など、ちょっと恐くてどこか面白い妖怪たちが待っています。
●立ち寄りスポット3:歩危マート
大歩危から次に目指すは四国の大秘境として知られる『祖谷渓(いやけい)』なのですが、その前にちょっと寄り道して腹ごしらえ!
『JR大歩危駅』から徒歩1分もかからない場所にある超ローカルなスーパー『歩危マート』に立ち寄りました!
道を挟んで1号店と2号店があり、店内は祖谷や大歩危のご当地食材の宝庫。
『歩危マート2号店』で『祖谷そば』をいただきます。こちらの地域を代表する郷土料理で、祖谷そばの特徴は、太くて短い麺。
今回は冬の旅ですが、優しい味わいの出汁が冷えた身体に染み渡ります…。
また1号店では、地元のさつまいもで作った『干しいも』を旅のおやつ用として購入。
『大歩危』ならではの『妖怪茶』も合わせてゲット!
ちなみに『平成レンタカー』のキャンピングカーには無料のアウトドア用品がいくつか用意されていて、『ピクニックベンチセット』を広げればどこでもティータイムを楽しめますよ!
●立ち寄りスポット4:祖谷渓
さて、腹ごしらえがすんだところで、いよいよ『日本三大秘境』の一つにも数えられる『祖谷渓(いやけい)』を目指します。
ここからはやや細い山道を進むことになりますが、軽キャンピングカーなら対向車とのすれ違いもスムーズ!
そして、深くV字に切れ込んだ祖谷川の渓谷は、四国でも最も雄大な景色が楽しめる場所の一つ!
そんな祖谷渓の断崖絶壁とも言える位置に建つ『ホテル 祖谷温泉』には、約170m下の遥か谷底に秘湯の露天風呂があり、ケーブルカーで傾斜角42度の断崖を約5分かけて降りていきます!
谷底に着き、階段を少し降りればそこには、雄大な渓谷を目の前にするとんでもない絶景の露天風呂が待っていますよ。
もちろん、日帰り入浴も可能です。
『ホテル 祖谷温泉』のすぐ近くには有名な観光スポット『小便小僧』もあります!
道路沿いの断崖に岩が突き出しており、その先端に立ち小便をする子どもの像。
見てるだけで足がすくんでしまいそうですね!
●立ち寄りスポット5:美濃田の渕 遊覧船
祖谷渓の景色を満喫しながら渓谷沿いの細道を北上して再び吉野川の本流に合流。
さらに下流へ進み、吉野川の中流域にある代表的な景勝地の一つ『美濃田の渕(みのだのふち)』を目指します!
こちらが『美濃田の渕』。長さ約2km、幅100mにわたる深い渕で、むき出しの岩肌が崖となって吉野川の両岸を挟み、川中にも荒々しい景観の岩場が点在して、奇岩・怪岩が数多く見られます。
この『美濃田の渕』を船上から間近に眺められる遊覧船があるということで、さっそく乗船!
吉野川の河畔にある『吉野川ハイウエイオアシス』が運営していて、ハイウエイオアシスの脇に乗船口があります。
この遊覧船はまさに『美濃田の渕』の醍醐味を体感でき、岩場と岩場に挟まれた狭い水路を通過する際は、ちょっとドキドキしました!
●立ち寄りスポット6:加茂の大クス
続いて、『美濃田の渕』から約5km、車で10分ほどの距離にある『加茂の大クス』へ。
大きさを比べてみてください!ただ1本だけ悠然とそびえ立つクスの巨木に、軽キャンピングカーがさらにコンパクトに見えます!(笑)
樹高は26m、枝張は東西52m、南北42m。樹齢千年を越す稀代の大クスです。
太い幹にはしめ縄がなされ、支柱に支えられながらも、枝はゆったりと広がっています。
幹周りは17mもあり、たもとには大クスの守り神『狐様』もいらっしゃいます。
●立ち寄りスポット7:うだつの町並み
さらに吉野川を下流(東)へ20km進むと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分になれる古い町並みがあります。
それがこちらの『うだつの町並み』。
『うだつ』とは、建物の2階の両端にある屋根付きの小壁のことで、元々は隣家との境界に取り付ける防火壁として考案されたものです。
いつまでたっても出世しない、生活が向上しないことを『うだつが上がらない』と言ったりしますが、実はこの言葉の由来は富裕な家でなければ『うだつ』を上げることができなかったことから転じたといわれます。語源って面白いですよね!
こちらは『うだつの町並み』の中にある江戸時代の豪商の屋敷『吉田家住宅』。
2階建てで全部で部屋が25室もあり、屋敷の規模と豪華さには驚かされます!
さらに『吉田家住宅』の敷地内にある『藍蔵(あいぐら)』は、かつて藍染めの原料を保管していた蔵だったのですが、今では雰囲気のあるカフェ空間に!
このカフェでは、徳島県ならではの味を堪能できます!
昔ながらの美味しそうなタコ焼きの両脇に並ぶのは、徳島名産のフルーツを使った『スダチジュース』と『ユズジュース』。
町並み散策のちょっとした休憩スポットとしてオススメです!
●立ち寄りスポット8:川島城
『うだつの町並み』からさらに吉野川を下流へ約20km進むと、かつて『阿波九城』の一つとして称えられた『川島城』があります。
もうだいぶ夕刻も近づいてきましたが、無事『川島城』に到着!
この4層の天守閣は1981年に建てられたもので、無料で中に入れます。
天守閣の最上階から見下ろす景色は格別!
眼下には蛇行する吉野川やお城の周辺に広がる森、神社などが見えます。
周辺にも見所が多く、かつて川島城の本丸があった『岩の鼻』展望台は吉野川を眼前に見渡せる絶景ポイントです!
●立ち寄りスポット9:地鶏料理専門店 無玄
さて、吉野川流域を巡る旅もいよいよ大詰め!
『川島城』からさらに下流へ15kmほど進むと、ついに吉野川が海へと流れ出る河口にある都市『徳島市』に至ります!
徳島市に来たら、ぜひ立ち寄ってみたいと思っていたグルメスポット、それが『地鶏料理専門店 無玄(むげん)』!
すぐ隣にコインパーキングがあるので、徳島市街のど真ん中とはいえ、アクセスも便利な立地。
(※到着した時は夜だったので、この写真は翌朝に撮影したもの。到着時はもちろんお店は営業中)
『無玄』のイチオシメニューは全国丼グランプリ2014にて金賞を受賞した『親子丼』!
まさに『金賞』と呼ぶにふさわしい黄金色に輝く丼で、食材には鹿児島県のブランド鶏である『里っこ地鶏』に大分県の濃厚な『オレンジエッグ』、お米は『ひのひかり』と『あわみのり』のブレンド米を使用。
どれも店主がその味に惚れ込んで取り寄せている逸品を使った渾身の『親子丼』で、これが美味くないわけがない!!
お腹も心も満たされ、いよいよ本日の宿泊地へと向かいます。
●立ち寄りスポット10:眉山公園
本日のキャンピングカーの宿泊地は、徳島市にある『眉山公園(びざんこうえん)』。
徳島市の中心市街地に接する『眉山』(標高約280m)の山頂一帯に整備された公園で、眉山ドライブウェイが開通していて比較的簡単に山頂へアクセスできます。
眉山はどの方向から眺めても眉の姿に見えることからその名がついたといわれ、山頂からは眼下に徳島市街を一望でき、天気の良い日なら瀬戸内海や淡路島、和歌山県の紀伊山地も望むことができます。
到着したときは、もちろん真っ暗でしたが『眉山』は夜景スポットとしても有名!
まるで宝石を散りばめたような素晴らしい徳島市街の夜景が見られ、本日の旅のテーマだった『吉野川』だけが暗いので、川がやや蛇行しながら海へと流れ出るルートがクッキリと見分けられます。
今日は、まさに『吉野川』尽くしの一日でした!
キャンピングカーの車内はソファを広げると快適なベッドに。
今日は素晴らしい天気に恵まれ、なかなかハードな行程でしたが、満足度は最高レベル!!
明日に備えて、ぐっすりと睡眠を取りました…
旅は『二日目』に続きます!
●旅マップ
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◇平成レンタカー 高松空港店
所在地/香川県高松市香南町岡1225-1
営業時間/8:00~19:00
定休日/なし
電話/0120-159-389 または 087-879-7753
http://www.camp-rentacar.jp/
◇立ち寄りスポット1:大歩危峡観光遊覧船
所在地/徳島県三好市山城町西宇1520
>>2億年の時が生んだ自然の芸術。 まるで彫刻のような岩石を眺める遊覧船の旅
◇立ち寄りスポット2:道の駅 大歩危
所在地/徳島県三好市山城町上名1553-1
>>数々の妖怪伝説がここに ちょっとコワイ!? 妖怪屋敷
◇立ち寄りスポット3:歩危マート
所在地/徳島県三好市西祖谷山村徳善西7
>>祖谷・大歩危のご当地食材だらけの超ローカルスーパー/歩危マート
◇立ち寄りスポット4:祖谷渓
所在地/徳島県三好市池田町松尾松本367-2
>>断崖絶壁に建つ秘境の一軒宿 ケーブルカーで谷底の秘湯へとご案内
◇立ち寄りスポット5:美濃田の渕 遊覧船
所在地/徳島県三好郡東みよし町足代1650 (吉野川ハイウェイオアシス内)
>>吉野川中流域、船上から眺める迫力の奇岩・怪岩群! / 美濃田の渕 遊覧船
◇立ち寄りスポット6:加茂の大クス
所在地/徳島県三好郡東みよし町加茂1482
>>吉野川のほとりに立つ樹齢千年の巨木! / 加茂の大クス
◇立ち寄りスポット7:うだつの町並み
所在地/徳島県美馬市脇町大字脇町156
>>江戸時代にタイムスリップ!?『うだつが上がる』町並みを散策しよう! ~ 前編 ~ / 脇町うだつの町並み
>>江戸時代にタイムスリップ!?『うだつが上がる』町並みを散策しよう! ~ 後編 ~ / 吉田家住宅 藍商佐直
◇立ち寄りスポット8:川島城
所在地/徳島県吉野川市川島町川島136-1
>>吉野川の中流域にそびえ立つ戦国時代のお城! / 川島城
◇立ち寄りスポット9:地鶏料理専門店 無玄
所在地/徳島県徳島市鷹匠町1-33(丸平ビル1F)
>>強い旨みの『里っこ地鶏』と濃厚な『オレンジエッグ』、こだわりのお米が織りなすドンブリ協奏曲/地鶏料理専門店 無玄
◇立ち寄りスポット10:眉山公園
所在地/徳島県徳島市眉山町佐古山町
http://www.city.tokushima.tokushima.jp/shisetsu/park/bizan.html
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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