食べ合わせや、温度、酒器の違いにより、さまざまな顔を見せてくれるのが日本酒の魅力。
相手(料理)の長所を活かしながら調和する奥ゆかしさが持ち味です。
日本酒独特の〝ゆるやかな酔い心地″を楽しみながら、自分好みの味わいを探ってみませんか?
そんな『日本酒遊び』は、笑顔広がる時間になること間違いなし!
家飲みマリアージュは、 国内外述べ1万件の飲食店で飲み歩いてきた唎き酒師・菅波葉子が、瀬戸内の地酒と肴を独自の視点で紹介していくコーナーです。
【今日のお酒】
今回は徳島県からお酒をセレクト!
本家松浦酒造場『鳴門鯛 吟醸しぼりたて生原酒』
※グラフの説明
日本酒に含まれる主な4つの味わい要素①香り度②旨み度③酸み度④甘み度に、使用している米や酵母の地元産使用度(瀬戸内度)を加え表現しました。
豊かな水、そして陽当たりと風通しの良い気候に恵まれた阿波の国には銘酒がいっぱい!
鳴門に蔵を構える松浦本家酒造のちょっと珍しいアルミ缶入りのお酒を選んでみました。
アルミ缶入りなので、しぼりたて生原酒※のフレッシュ感を存分に味わうことが出来ます。
通常日本酒のアルコール度数は15~16度ですが、こちらは18.5度と高め。
生原酒なので味も濃く、アルコールが強く迫力あるお酒かな?と一見想像します。
しかし実際は、メロンの香りがふわ~っと広がり、味わいも爽やかでピチピチ弾けるような瑞々しさを感じました。
重すぎず、軽すぎず、程よい酸味を感じるとっても飲みやすいお酒です。
【ワンポイント】
※生原酒:『生』とは加熱殺菌を行っていなお酒。
『原酒』とはアルコール度数を調整する為に行う加水をしていないお酒。
【料理とのマリアージュ】
『ハーブチキンのレモン焼き』
飲みやすく爽快なタイプの生原酒に合わせるお料理は…
濃すぎず、でもさっぱりし過ぎない味わいに仕立てることにしました。
お魚だったら、大トロ、寒ブリ、ヒラメのエンガワといきたいところ。
今回はお肉を選びました。
味わいが強くなり過ぎない様に、脂身の少ない鶏の胸肉で。
中はふわふわ、外はパリッと焼きあげ、味付けはハーブとレモンで仕上げます。
「では、いただきます!」
お肉のジューシー感とコクが、アルコール度数から感じる辛さに混じります。
そこで辛さが和むとでもいいましょうか、ニュートラルな味わいへと調整されていきます。
またハーブの風味が、フレッシュなお酒を一層爽快な味わいへと導いてくれます。
まるで初夏の海辺を思わせる軽快感!
ニュートラルで飽きのこないマリアージュになりました。
【おすすめ温度】
しぼりたての生原酒なので、こちらは『冷』でフレッシュ感を楽しみます。
【器選び】
同じ土地の酒ということで、徳島県の伝統的な陶器『大谷焼き』のぐい呑みを選びました。
地元の土を使ったふんわりとした柔らかな風合いが特徴です。
爽快なイメージにぴったりの淡い海色。
ボリュームのあるお肉料理には、たっぷり注げるぐい呑みがぴったり!
瀬戸内の土の素朴さと、モダンな色合い、使うほどあじわいが出てくるところが魅力です。
『日本酒遊び』の旅に出かけてみませんか?
自分好みのお酒や肴、素敵な酒器探しをしてみると、日本酒の新しい味わいにたどり着くはずです。
◆今日のお酒
株式会社松浦本家酒造場 『『鳴門鯛 吟醸しぼりたて生原酒』
http://narutotai.jp/
瀬戸内Finderフォトライター 菅波葉子・江崎誠(㈱Rainbow Sake)
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この記事を取材したフォトライター
Rainbow Sake
菅波葉子 ㈱RainbowSake 菅波葉子(広島県出身) 2011年ハワイから帰国後、広島県に帰郷。 日本国内&ハワイの広告会社勤務の後、日本酒を海外に普及するPR会社㈱Rainbow Sakeを立ち上げました。 『SAKEで世界を笑顔で繋ぐ』その架橋になりたい!という想いで、日本とハワイ・シンガポールを中心とした海外を行ったり来たりしています。 帰国する度に地元の魅力を再発見し、瀬戸内海の心安らぐ穏やかな景色、新鮮で素朴な海の幸&山の幸に癒されています。 ㈱Rainbow Sake http://www.rainbowsake.com
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by 瀬戸内Finder 編集部