「長州は、いい塔を持っている」
歴史小説の大家・司馬遼太郎にそう言わしめた塔が山口県山口市にあります。
日本の三大名塔に挙げられる国宝! 『瑠璃光寺(るりこうじ)五重塔』です。
建造は室町時代。今からさかのぼること約600年。山口一帯を治めていた大内氏が1442年に建てたもの。当時、山口は京都と並ぶ文化都市として栄え、『西の京』と呼ばれるほどでした。この五重塔は応永の乱で亡くなった大内義弘を弔うために建てられたんだとか。その繁栄ぶりがうかがえます。
しばし塔を眺めたら、瑠璃光寺本堂へお参り。
『瑠璃光寺名物 あま酒・あめ湯』
ん?あめ湯って何だろう??? 疑問に思いつつも山門をくぐります。
参拝の前に、閻魔様を拝んで日々の行いを懺悔。
この『後生車』、一周回すと今生の罪を1つ帳消しにしてくれるというのです。
「南無阿弥陀仏」を唱えながら必死にグルグル石の輪っかを回します。
今生の垢を落とし、本堂をお参りし、山門に戻ってきました。
そう、やはり気になる『あめ湯』です。
なんとも落ち着く、あったかーい味。
前方には五重塔、後ろには瑠璃光寺。すぐ近くには明治維新の重要史跡『枕流亭』も。山口県を代表する歴史建造物に囲まれての至福の一服♪ ホッと癒やされます。
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五重塔とほぼ時を同じくして生まれた『大内塗』。
大内文化の華やかさを今に伝える漆器で、優雅な絵模様が特徴です。なかでも大内雛(おおうちびな)がおすすめ!木地師、下地師、磨き師、塗師により漆がかけられ、絵師により顔や着物が描かれた大内文化の結晶とも言える伝統工芸品です。
山口県といえばココ! ふらっと歴史散策に最高のスポットです。
ここで飲む『あめ湯』の味は忘れられません♪
【おいでませ!山口】
瑠璃光寺 五重塔
国宝。室町時代中期におけるすぐれた建築の一つであるとともに、大内文化の最高傑作。法隆寺の五重塔、醍醐寺の五重塔に並んで『日本三名塔』の一つに数えられる。
住所/山口県山口市香山町7-1
電話/083-934-6630(香山公園前観光案内所)
おいでませ山口へ|瑠璃光寺五重塔(香山公園)
瀬戸内Finderフォトライター 藤本雅史
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