しあわせ見つかるおさんぽの島/家島(兵庫県)

釣り人で知らぬ人なし!磯釣りポイントがたっぷりの家島

兵庫県姫路市家島。姫路港から定期船に揺られてたどり着いたのは、家島の誇る天然の良港です。

「なに釣れるん?」

「ふぐ」

黒々とした背中。ひっくり返すとぶよっと白いお腹。正真正銘のふぐです。少年がぽいっと水路に戻すと、仰向けにひっくり返ったまま1分少々漂った後、ぴくっと目覚めたふぐは水の中へ消えていきました。ふぐを触らせてくれた少年とその家族にお礼を言って、また海沿いの道をぶらぶら。家島高校魚部の生徒さんが釣りを教えていたようです。

今日は『いえしまーけっと』なるグルメイベントが開催され、家島小学校に家島本島内外からたくさんの人が集まっています。加西市から来たスミオちゃんとマキちゃん、台湾から訪日し姫路城近くのガハハゲストハウスに滞在するサラちゃんの3人に出会い、一緒に島時間を過ごすことにしました。

お昼は校庭で、玉筋魚のたっぷり入った振舞汁、牡蠣・帆立貝の網焼きや家島高校の生徒会が販売する家島カレーをいただきます。出会ったばかりなのに、島の空気がそうさせるのかまるで学校生活を共にしているかのような雰囲気。

お腹いっぱいになったところで、白と水色の校舎がまぶしい家島小学校を出て、ちょっとおさんぽ。漁業が盛んで、のどかな街並みの『宮(みや)』地区を東へぶらぶら歩きます。前日の大雨から一転、太陽が降り注ぐ日曜日とあって、住宅前の道路には洗濯物がゆらゆら。

ボランティアガイドさんの案内で、ほっこりめぐる家島観光

地元でボランティアガイドを務めるイズミさんとケイコさんが家島神社まで案内してくれます。お茶目なイズミさんは、島に遊びに来た私たちに興味津々。

「ガイドする機会がなかなかないでしょ。月に1回か、2回。あんまり上達しないのよ」なんて言いながら、家島の歴史、防潮堤、水門、宮浦神社のお祭りについて説明してくれます。

瀬戸内海東部の播磨灘に浮かぶ家島諸島は44の島からなり、そのうち6割の人が住むのがこの家島本島。嵐に遭った神武天皇が家島にご寄港すると、波は穏やかでまるで自分の家にいるかのようだとおっしゃったのが島の名前の由来だそうです。『四十四(しあわせ)の島』の中心をもう少し、歩いてみることにします。

静かな波の音に混じって、海苔を洗う工場から聞こえる水の音。春の風に乗って漂う梅の香り。毎年8月にオープンウォータースイミング大会が開かれるという『清水の浜海水浴場』の先の岬には、海に向かって立つ大きな鳥居が見えます。海の男の信仰を集め、菅原道真公も参拝したという家島神社に到着です。

鳥居をくぐると手付かずの森が始まり、イズミさんとケイコさんは疲れた様子も見せずに木々の間を足早に登っていきます。「マイナスイオンね」「家島のパワースポットよ」いやいや、より強力なパワーをおふたりから感じますけどね。

神社をお参りした後は絶景を求めて、みんなで山をもうひと登り。

これが、となりの男鹿島(たんがじま)。

ん、なんだか不思議な形の島ですね。
実は、家島は戦後、石材採掘業とそれを運ぶ海運業で栄えた島。男鹿島では今も採掘が続きます。景観を守るための植林も同時におこなわれているといいますが、初めて見た人はびっくりしてしまう光景です。家島の玄関口である『真浦(まうら)』地区には、宮とは異なり大型の建築資材運搬船(ガット船)が並び、運ばれた石は神戸空港、関空、中部国際空港などの基礎にも使われたそうです。

さて、島時間はあっという間に過ぎ、姫路に向かう定期船の出発時刻が迫ってきました。「船が行き交う夏の天神祭にも、宮浦神社の秋祭りにも、森で無患子(むくろじ)が実をつけるときも、また何回でも来なくちゃ」

「イズミさん、ケイコさん、ありがとう~」船から手を振る私たちにも気付かず、おふたりはすたこら家路に着いてしまいました。なんかこの島ペース、いいな。
ゆるキャラ『いえしまたろう』も、待ってます。


定期船の発着場所へのアクセス
http://h-ieshima.jp/access.html
定期船の運航時間
姫路港 ⇄ 家島(真浦または宮)
http://h-ieshima.jp/liner.html
いえしまコンシェルジュ
http://ieshimacon.com

瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか

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堀 まどか

堀 まどか

堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328

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