地元民も観光客も集う、湯処『仏生山温泉』
香川県・高松市街から約7キロほど南に行ったところに、『仏生山(ぶっしょうざん)』という町があります。
江戸時代、松平家がこの地に菩提寺として法然寺を建立したことから、門前町が形成され、現在も歴史的な建造物がいくつか残されています。
そんな古い町並みが残る仏生山町に、『仏生山温泉』という温浴施設があります。
『温浴施設』という言葉から思い浮べる建物のイメージとは少し違う、シンプルでモダンな印象の外観。
それでいて、仏生山のゆったりとした町の空気に建物が静かになじんでいて不思議な感覚を覚えます。
建物のなかに入ってまず目にはいるのが、奥行きのあるラウンジスペースと食堂。
ラウンジで湯上がりに牛乳を飲みながら休憩する人、食堂でうどんをすする人、みんな思い思いに寛いでいて、心地よい雰囲気です。
壁側に、『50m書店』という立て看板が。
実は『仏生山温泉』は、温泉につかりながら本が読める温浴施設。
温泉に入る前に手にとってもらえるようにと、古本の文庫本の販売もしています。
昔読んだ、懐かしいあの一冊に出会うこともあるかもしれません。
浴場は、男風呂・女風呂にそれぞれ内湯と露天風呂があり、すべての浴槽がかけ流しです。
泉質は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。
昔から、『美人の湯』と称される重曹泉で、お湯にさわると、ぬるぬるとした感触がします。
中庭を囲む形で内湯と露天風呂があり、開放感があって気持ちのいい空間。
33度のぬるいお湯の浴槽につかって、のんびり読書するのもいいですね。
仏生山温泉、名物は「かき氷」
湯上がりには、かき氷を。
夏の暑い時期には、かき氷目当てに訪れるお客さんもいるほど、美味しいと評判のかき氷です。
こちらは、白玉入りの黒蜜味。
うすく削られた氷は粉雪のようにふわふわとしていて、黒蜜がよく染みこんでいます。
もう少し暖かくなってきたら、キウイやパイナップルなど生のフルーツのシロップを使ったかき氷も楽しめるそうです。
仏生山温泉へのユニークなアクセス情報
『仏生山温泉』へは、琴平電鉄(通称ことでん)で高松市街の駅から『仏生山駅』まで約15分。
『仏生山駅』から温泉までは、徒歩約10分で着きます。
この日、利用したのは『ことでんおんせん乗車入浴券』。
ことでんの乗車券と仏生山温泉の入浴料がセットになったお得な切符です。
竹製のうちわが乗車入浴券になっており、運賃+仏生山温泉入浴券+タオル+うちわで、1,200円。
ことでんの『高松築港』、『片原町』、『瓦町』、『栗林公園』、『今橋』、『仏生山』の各駅で発売しています。
取材を終える頃、外はすっかり真っ暗に。
温泉を訪ねた日は、まだ寒い時期でしたが、帰り道もずっと体がぽかぽかとしていて、夜はぐっすり眠ることができたのでした。
仏生山温泉(ぶっしょうざんおんせん)
住所/香川県高松市仏生山町乙114-5
TEL/087-889-7750
https://busshozan.com
瀬戸内ファインダー 小林有美
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瀬戸内Finder 編集部
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