アート・文化

内子の文化・芸能の中心『内子座』/愛媛県喜多郡内子町

内子の文化・芸能の中心『内子座』/愛媛県喜多郡内子町

愛媛県南予地方に位置する内子町。
江戸から明治時代に続く、淡い黄色と白漆喰の家々が並びます。
レトロな雰囲気の町並みは外国人にも人気。
今回はそんな町の中心部にある、内子座を紹介します。

内子座は、大正5年(1916)年に商家の旦那衆が建てた劇場。
木造2階建て瓦葺入母屋造り。趣のある建物です。

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まずは木戸口で記念撮影。

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客席と舞台が近く、役者さんの顔までしっかり見えます。
見学の前に、ちょっとだけ基礎知識を。

舞台正面に向かって左に見えるのが、花道。
中央の升になっている所は升席と言います。

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舞台に向かって左右にも席があり、これを東桟敷席、西桟敷席と言います。良い雰囲気ですね。

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これはスッポン。花道で役者が現れたり消えたりする場所です。舞台寄りの七三(揚幕から七分、舞台から三分の位置)に作られます。
ここから出てくるのは、人間ではなく、妖怪や幽霊です。

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『奈落』は、舞台や花道の床下につけられた名前で、仏教における地獄を意味します。
『奈落の底に落ちる』という言葉は、ここから言われ始めたとも言います。

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舞台の下は真っ暗。
廻り舞台などの装置があり、それらを人力で回していたため、まるで地獄のような場所だということからつけられたとも言います。

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太鼓を叩かせてもらえたり、舞台袖にハッピを羽織って記念撮影もできます。

内子座は、一度芝居小屋としての役目を終え、その後映画館として活用されます。最後は老朽化で取り壊されるところでしたが、今は無事復元されて劇場として再出発を果たしています。
2016年には100周年を迎え、記念企画の取り組みが始まっています。
どんな企画があるのか、今から楽しみですね。

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