備前焼や備前刀、倉敷帆布などに代表される伝統工芸品を有する岡山県は、今も昔も、ものづくりが盛んなところ。岡山は、ものづくりに情熱を傾ける作家がたくさん集結している地域でもあるのです。
訪れるごとに、作り手のスピリットが感じられるような新鮮で新しい品々に出会うことができるのも岡山の魅力のひとつかもしれません。
幅広い年齢層の女性に人気の岡山在住のガラス作家・オカベマキコさんもものづくりに情熱を傾ける作家のひとり。
今回、そんなオカベさんの個展『オカベマキコ SPRING 4 DAYS』(2016年3月9日~12日)が倉敷で開催されると聞きつけ、訪問しました。
訪れたのは、倉敷市田ノ上にある『リョク』。
暮らしを楽しむための道具、器、雑貨を扱う、ギャラリーのような白を基調としたシンプルで落ち着いた空間が魅力の雑貨店です。
なんと!到着すると、在廊中のオカベさんにお会いすることができました!
オカベさんのガラス作品の新しいラインナップを中心に、硝子×真鍮のリングやブローチなどのアクセサリー、フロアランプなどのインテリアグッズが約120点、店内の半分のスペースを使って展示されています。
オカベさんの新作をご紹介しましょう。
茶色の、光の加減によっては深い緑色にも見える深みのある不思議な色のランプは『一期一会ランプ』。
「この色は、一期一会の出会いのように生まれたもの。同じ色を再現することはもう二度とできないんです」とオカベさん。
そのときどきの自身の感性を、一つひとつの作品に注ぎこんで作り上げるオカベさんらしい作品です。
今年は干支の申(さる)にちなんだ申赤レッドがブームの兆しを見せているとか。
魔除けを意味する縁起色の申赤レッドを取り入れた、指を美しく見せてくれる華奢で可憐なリングです。
今回のオカベさんの新作は、『硝子×真鍮』。
既製パーツを使用せず、リングやバングル部分もオカベさんが手がけています。
そして、こちらは押し花ブローチ。
花をモチーフにしたガラスパーツをたくさん束ねて花束に見立てています。
軽くカーブさせたり、まっすぐにのばしたりとそのフォルムを自分の手で変えられる変幻自在のブローチ。バーナーで溶かして作る一つひとつのガラスの繊細な色やきらめきにも注目を。
アクセサリーとしての完成された美しさもさることながら、パーツとして使われている個々のガラスの引きこまれるような美しさもオカベさんの作品の魅力です。
今回の個展では、初日と最終日の二日間にオーダー会も開催されました。
2種類のデザインの真鍮リングから好みのものを選び、リングに付ける美しいガラスパーツも選んで、好みのリングに仕上げてもらえます。
工業規格品にはない手仕事のぬくもりが伝わる素敵なアクセサリーたち。すべての作品は、それぞれの物語を持っています。作家さんからそんな作品にまつわる物語を聞くことができたり、自分の気に入ったパーツを組み合わせてオンリーワンのアクセサリーを作ってもらえたりと、今回の個展ではステキな時間を過ごすことができました。
岡山市内にある、オカベさんのアトリエ兼ショップ『atelier de okabemakiko』でも、ガラス棒をバーナーで溶かして作る可憐なアクセサリーや、ヨーロッパのアンティークボタンや額縁のモチーフを型押ししたパーツがたくさん展示されています。
また、ガラス棒をバーナーで溶かすバーナーワーク体験と、好きなガラスパーツを選んでアクセサリーを作る体験のほか、個別のオーダーにも応じてくれます。
ぜひ一度アトリエものぞいてみてください。
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atelier de okabemakiko
所在地/岡山県岡山市北区天神町9-39 上之町會舘3F301
営業時間/10:00~16:00
定休日/不定休
電話/090-1015-5395
リョク
所在地/岡山県倉敷市田ノ上896-3 1階
営業時間/11:00~16:00
定休日/日曜日・月曜日・火曜日
電話/086-431-2227
http://ryoku-kurashiki.petit.cc/
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この記事を取材したフォトライター
瀬戸内Finder 編集部
地元の皆さんからの写真や、在住ライターの記事で発信する、瀬戸内地域の観光情報サイト、「瀬戸内ファインダー」を作る編集部です。 瀬戸内海を囲む兵庫県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、香川県、徳島県の7県に関わる旬な情報を日々更新しています。 お問い合わせは下記まで Email : staff@setouchifinder.com
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