瀬戸内海に浮かぶ離島『女木島(めぎじま)』は通称『鬼ヶ島(おにがしま)』と呼ばれます。
アートの祭典『瀬戸内国際芸術祭』の開催地の一つで、高松港からフェリーに乗って約20分で行けます。
なぜ『鬼ヶ島』と呼ばれるのか?
その理由は、島の山頂近くにまるで鬼が棲んでいたかのような大洞窟があるからなのです!
その名も『鬼ヶ島大洞窟』。
標高187mの鷲ヶ峰の山頂近くに位置しますが、フェリーが着く女木港のすぐ前にある『おにの館』から連絡バスに乗るか、あるいは『おにの館』で電動アシスト付きレンタサイクルを<借りれば比較的簡単にアクセスできます。
連絡バスなら約10分、レンタサイクルなら約25分、徒歩でも片道45分ぐらいの道のりです。
こちらが『鬼ヶ島大洞窟』の入口。
それでは桃太郎の気分になって、鬼退治の洞窟探検に出発です!(入洞料は大人1名600円)
洞窟の中は想像以上に広くて奥行きがあります。
明らかに人為的に造られた形跡があり、入口から中ほどまでは防御しやすい構造に、中ほどから出口にかけては脱走しやすい構造になっています。
洞窟が造られたのは、紀元前100年頃といわれていますが、具体的な目的や手法は謎のまま。
神秘のベールに包まれていることから、「鬼が造った秘密基地だったのではないか!?」という気にさせられます。
こちらは2013年の『瀬戸内国際芸術祭』のアート作品の一つ『オニノコ瓦』。
香川県の中学生たち約3000人が制作した鬼瓦を洞内の各所に展示しています。
洞窟内では要所に見張り役の鬼(の像)もいますよ!
これらは上手くライティングされていますが、ちょっとグロテスクで怖い思いをするかも!?
こちらは『宝庫』。
地下壕を掘って外部からは見えにくい構造となっており、部屋の奥を覗くと宝箱に入った秘宝が見られます!
たくさんの鬼が見張り役としてあちこちに立っているのですが、もちろん鬼たちを討伐しに来た『桃太郎』も登場します!
洞窟の序盤では激しい戦闘シーンも再現されているのですが、終盤では鬼たちと仲良しになっています(笑)。
鬼たちが集団で睨みをきかせていますが、ここまで来るともう出口は目の前。
ただし、この先に『鬼大将の部屋』があって、鬼の大親分がいますので、その入口を見逃さないようにしてくださいね!
ついに『鬼ヶ島大洞窟』から脱出! 久々に浴びる太陽の光がまぶしいです。
入口から出口までの長さは延長約400m、面積は約4,000㎡。
こんな大規模な洞窟を誰が何の目的で作ったのでしょうか?
瀬戸内最大のミステリーかもしれませんね!
洞窟の出口がある崖の上部には『柱状節理』の岩柱があります。
今から約500万年前の火山噴火によって五角型や六角型の石が材木を積み重ねたようになって固まったもので、高松市の天然記念物に指定されています。
さらに出口から山頂へ通じる遊歩道が整備されていて、瀬戸内海とそこに浮かぶ島々を眺めながら歩いて登っていきます。
こちらが、標高187mの『鷲ヶ峰』山頂から望む景色。右に四国本土の屋島や五剣山が見え、左手奥には大きな小豆島が横たわります。
『鷲ヶ峰』の山頂付近は溶岩台地になっていて、なだらかで広々としています。
山頂園地の南側には2階建ての木造展望台が設置されていて、ここから眺める景色も絶景!
その眺めがこちら!
前方に女木島のもう一つの峰『タカト山』(標高216m)がそびえ立ち、右手(西側)には四国本土の五色台やその沖に浮かぶピラミッド型をした2つの小島『小槌島と大槌島』も見えます。
連絡バスは帰りの便の時刻が決まっていて、見所が多い洞窟をじっくりと見学していると山頂園地に立ち寄る時間が無くなってしまいます。
ゆっくりと過ごしたい方は、帰りは歩いて下山するか、あるいは電動アシスト付きレンタサイクルを利用して登ってくる方が無難です。
女木島へお越しの際は、瀬戸内最大のミステリー!?『鬼ヶ島大洞窟』をぜひ探検してみてくださいね!
鬼ヶ島大洞窟
住所/香川県高松市女木町2633
営業時間/8:30~17:00
入洞料/高校生以上600円、小・中学生300円、身障者300円、65歳以上500円
営業日/無休
電話/087-840-9055(鬼ヶ島観光協会)
http://www.onigasima.jp/publics/index/27/
おにの館
住所/香川県高松市女木町15-22
開館時間/8:00~17:20 (食堂は10:20~14:20)
休館日/年中無休(食堂は月・火曜日定休)
入館料/無料
電話/087-873-0728
http://oninoyakata.strikingly.com/
女木島へのアクセス情報(雌雄島海運のフェリー)
所要時間/約20分(高松〜女木島)
旅客運賃/大人370円、小学生190円(高松〜女木島の片道料金)
>https://meon.co.jp
鬼ヶ島観光協会 http://www.onigasima.jp
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
この記事が役に立ったらいいね!してね
関連キーワード
関連記事
この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
Hashtags
旬のキーワード