海・自然
『棚田百選』を巡る旅!/ 大垪和西・小山の棚田(岡山県久米郡美咲町)
ビューポイントもたくさんあり、車でドライブしながら絶景ポイントを巡る周遊コースも整備されています。
『大垪和西の棚田』の特長は、大きな谷全体にぐるり360度、すり鉢状に棚田が広がっていること。
水田の数は約850枚。田んぼ1枚1枚の面積が大きく、総面積は約42ヘクタール(東京ドーム9個分)にもおよびます。
この規模になると、一つひとつの農作業も大変です。
田植え・稲刈りはトラクターやコンバインを使いますが、炎天下の中、農家の方があぜ道の雑草を丁寧に除去している様子を見ていると、頭が下ります。
こうした日頃の手入れが、棚田の維持や良いお米を育てる上で重要なんでしょうね!
ちなみに、棚田は夕方に訪れるのもオススメ!
夕焼けが水面に反射して、このような幻想的な光景が見られることも。
また、こちらは9月上旬の『大垪和西の棚田』。ちょうど稲刈りの季節です。
この時期には稲穂が実り、まるで黄色い絨毯を敷き詰めたような美しい景観が見られます!
棚田の見頃時期としては、5月下旬~6月いっぱいの田植え前後か、8月下旬~9月初旬の稲刈りの季節が特にオススメ!
また、7月~8月にかけては稲が生長して水面が見えなくなりますが、一面が緑色に覆われた棚田の景観も美しいものです。
さて、次は『小山の棚田(こやまのたなだ)』。
『大垪和西の棚田』のさらに奥地にあり、途中にやや細めの道を通る必要がありますが、周辺の景色とも調和した美しい里山風景が見られます。
山間部にある約30枚ほどの小規模な棚田ですが、谷の地形を上手く利用していて、形の整った水田が見事に並んでいます。
そして、こちらは9月初旬の『小山の棚田』。上の写真と見比べてみてください!
ちょうど収穫の時期で、手前の三つは既に稲刈りが終わっています。
以上のように、一口に棚田といっても、それぞれに違った特長があって、棚田巡りの旅もなかなか面白いものです。
特に今回の岡山県久米郡では『棚田百選』に選ばれた美しい棚田が4つも密集していて、のんびりと田舎道をドライブしながら、半日ほどで全ての棚田を巡ることができます。
なお、これらの棚田群を巡る道は、いずれの棚田へ向かう場合にも、道幅が比較的広めの快適な道が整備されています。
しかし、ちょっと間違うと非常に狭くて荒れた道を通る羽目になりますので注意が必要です。
途中分かりにくい箇所もありますので、あまりにも狭くて舗装状態が酷い道に入ってしまった場合は、引き返して別の道を探す方が無難。事前に岡山県のHPにある案内地図などで、ルートをよく調べてから行きましょう!
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
関連地域
岡山県
旅に出たとき一番気になるのはお天気ではないでしょうか。日本で一番雨の日が少ない、「晴れの国」岡山県。瀬戸内海特有の穏やかな気候は、農業や産業だけでなく岡山の文化も育ててきました。江戸時代からの町並みを残す美観地区、made in japanのジーンズが注目される繊維の街。鷲羽山から雄大に延びる瀬戸大橋や、牛窓から見下ろす瀬戸内海は息を飲むほどの美しさです。まさにハレの気分で岡山を歩いてみてください。