『帝釈峡ウォーキング ~前編~』に続いて、後編では帝釈峡にある鍾乳洞をご紹介します!
『帝釈峡(たいしゃくきょう)』は、全長約18kmにおよぶ大峡谷。
一帯には、石灰岩台地が水流に浸食されて形成されたカルスト地形が広がり、鍾乳洞もいくつか点在しています。
これらの鍾乳洞の中で、唯一見学可能な鍾乳洞が『白雲洞(はくうんどう)』です。
帝釈峡北部の『上帝釈(かみたいしゃく)』エリアに整備されたウォーキングコース。
水のせせらぎを聞きながら森林浴が楽しめる、快適な遊歩道です。
このウォーキングコースの起点から200mほど進んだ場所に『白雲洞』の入口があります。
いったん川沿いの遊歩道から離脱して、坂道を登っていきます。
『白雲洞』の見学は有料(大人250円)です。
窓口で入場券を買って、いよいよ洞窟探検のスタートです!
まず最初に驚くのが、入口付近の通路の狭さ!
大人ひとり通るのがやっとで、とてもすれ違えるような幅ではありません。
奥からひんやりした空気が流れてきて、急に涼しくなります。
洞内は年間を通して約11℃に保たれていて、まさに天然の冷房。夏はこの涼しさがたまりません!
洞窟の通路をしばらく歩くと、本格的な鍾乳石が見られるようになります。
道幅も徐々に広くなってきて、奥にこのような別世界の空間があることに驚かされます!
さらに、洞内にはユニークな鍾乳石や奇岩も点在しています。
こちらは『白雲天』。大魔神の横顔のような鍾乳石で、神秘的な雰囲気です。
大自然の造形には本当に驚かされますね!
こちらは『蘇鉄岩』。洞内に吹きつける強風が岩肌を削り、ガリガリした波状の模様ができました。
高さも5m近くあり、下から見上げるとかなり迫力があります!
写真上部に見えているのは『竹生岩』。約1万年の時間が作った形の整った石筍(せきじゅん)です。
(※石筍とは、天井から落ちたしずくが再結晶して上に伸びた、たけのこ状の鍾乳石のこと)
そして、こちらは人が入れる最奥の場所。
この先も狭い洞窟がずっと続いていて、奥から風が吹きつけてくるのが不気味です。
ここは入口から約200mの地点。
洞内に入った時は通路の狭さに驚きましたが、その先は予想以上に奥行きがあり、最大で幅5m、高さ20mの空間が広がります。
穏やかに流れる川のすぐ近くの断崖に、このような空間が隠されていたとは驚きですね!
実は『帝釈峡ウォーキング ~前編~』でご紹介した『雄橋』も、もともとは鍾乳洞だったものが、侵食の進行によって崩落し、橋状に残されたと考えられています。
これらの天然橋や鍾乳洞は、数十万年という気が遠くなるような長い歳月をかけて形成された、驚異の芸術作品。
あなたも帝釈峡の奇勝を歩いて巡ってみませんか?
◇白雲洞
所在地:広島県庄原市東城町帝釈未渡1932-1
案内HP:http://www.kankou.pref.hiroshima.jp/sys/data?page-id=4212
入場料金:大人250円、高校生200円、小中150円
営業期間:3/1~12/10まで ※3/6~7/10の木曜は休業(7/17~12/10までは無休)
営業時間:9:00~17:00
◇帝釈峡
所在地:広島県庄原市東城町帝釈宇山490-8
案内HP:http://shobara-info.com/229
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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