神戸のB級グルメ『そばめし』を元祖の店『青森』で味わう
異国情緒あふれる街としておしゃれなイメージのある神戸ですが、その神戸発祥の庶民派B級グルメがあります。
中華麺とごはんを鉄板の上で炒めてソース味に仕上げる料理、そばめしです。
お好み焼き店で調理中の焼きそばに、お客さんが持っていたお弁当の冷ごはんを加えて一緒に炒めたのが始まりだと言われています。
1957年創業の『青森』は、神戸市長田区で『そばめしの元祖』として知られているお店。
たとえ『準備中』の札がかかっていても、中からリズミカルな金属音と和やかな話し声が聞こえれば、営業中の合図。観光客も入りやすい雰囲気です。
さっそくそばめしを注文すると、銀色に輝く鉄板の上ですぐに調理が始まります。
お茶碗一杯程度のごはんに中華麺を一玉乗せて、コテ(へら)でカンカンカン!と切り合わせていきます。そこにお鍋からおたま一杯のぼっかけを投入。
ぼっかけとは、牛のすじ肉にこんにゃくを合わせて甘辛く煮込んだもので、こちらのぼっかけは、細かいミンチ状になっているのが特徴です。
そこにたっぷりのキャベツを加えて、ソースで味付け。コテが鉄板を叩くリズミカルな音だけで、もう美味しさ間違いなしと思わせてくれます。
お店で出会った常連さんと大きな鉄板を囲めるのが、この店の楽しいところ。席に余裕があれば、是非カウンター席をねらってください。
フルーティーでスパイシーなソースと青のりで仕上げたら、そばめしをコテですくって、はふはふ言いながら口に運びましょう。
ぱらぱらっと口の中でほぐれる麺とごはん。チャーハンでもなく、焼きそばでもない、これは紛れもなく半世紀以上神戸で愛される『そばめし』という格別の料理です。
そばめしに合う飲み物と言えば…
地元長田では、『アップル』という無果汁ジュースも人気なのですが、ビール派の私はやっぱり、生中です。いただきます。
さて、神戸のそばめしを味わいたいけれど、観光スケジュールに余裕がないという人に、繁華街三宮(さんのみや)で味わえるそばめしも紹介しておきましょう。
そばめしを三宮で食べるなら『長田タンク筋』がおすすめ
ショッピングセンター地下の食堂街に店を構える『長田タンク筋』のそばめしは、中華麺が米粒と同じぐらいまで細かく刻まれています。ソースがしっかり絡まって、つややかな仕上がり。
ぼっかけを目の前でかけてもらって、完成です。
牛すじとこんにゃくが文字通りゴロゴロ。鉄板の上にこぼれた煮汁がじゅっと、お約束のおいしい音を響かせます。
ボリュームのあるぼっかけが存在感を放つそばめしは、口いっぱいに頬張りたくなる味。
辛い物が好きな人には、さらに特製の『ドラソース』をかけていただくことを強くオススメします!
神戸を中心に、多くのお好み焼き店ではそばめしをいただくことができます。自家製や冷凍食品のそばめしで満足しちゃっている人、ぜひ本場のそばめしを、コテで味わいにきてください。
青森
所在地/兵庫県神戸市長田区久保町4-8-6
営業時間/11:30~14:30、17:00~22:30
定休日/火曜日
電話/078-611-1701
長田タンク筋
所在地/兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目8-1-さんプラザB1F-20
営業時間/11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日/不定休
電話/078-962-6868
http://www.kobe1te2.com/tank/index.htm
瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか
この記事が役に立ったらいいね!してね
関連キーワード
関連記事
この記事を取材したフォトライター
堀 まどか
堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328
Hashtags
旬のキーワード