情緒あふれる広島の港町、鞆の浦。見どころはたくさんありますが、今回ご紹介するのは、幕末のヒーローとして不動の人気を誇る坂本龍馬ゆかりの地。歴史の面影が色濃く残るスポットへ、いざ参らん!
入り口はオシャレな古民家ギャラリー
やってきたのは一軒の古い建物。入り口を見ると、歴史スポットというよりはオシャレなお店のようですが……さっそく入ってみましょう!
ここは雑貨屋さん!? 店内には、封筒や手ぬぐいなどかわいいアイテムがいっぱい。こちらは、江戸時代の商家『桝屋清右衛門宅』の土間を活用した『暮らしと瀬戸内小物の雑貨店 MASUYA』です。
店内もゆっくり見たいのですが、今回の目的はあくまで龍馬! 実は、ここから板の間へ上がって奥へ進むと、彼が暗殺の数ヶ月前に滞在した隠れ部屋があるというのです。入館料200円を払って、再びいざ参らん!
天井に謎の空間を発見!?
順路に従って進むと、坂本家の家紋『桔梗紋』が登場。ようやく、ゆかりの地である実感が湧いてきました。さて、『隠れ部屋』というからにはどこかに仕掛けがあるはず。ぐるっとあたりを見回すと……
むむー!! 天井に怪しい空間を発見! 写真右上に、一カ所板の外れた場所があるのがわかるでしょうか?
この桝屋清右衛門宅には、近年まで「幕末に坂本龍馬が泊まった」という言い伝えがありました。そして1989年、地元有志がその言い伝えをもとに建物内を調べたところ、天井板の一部が外れ、隠れ部屋が見つかったのです。
修復を経て2011年から建物を一般公開。現在は、階段で天井裏へ上がれるようになっています。
隠れ部屋の前には、貿易結社『海援隊』メンバーらのパネルが。左から3番目が坂本龍馬です。
当時のまま現存する龍馬の隠れ部屋
そして、とうとう隠れ部屋に到着!
1867年に瀬戸内海沖で起こった『いろは丸事件』(海援隊の船と紀州藩の船との衝突事件)の際、龍馬は相手方との交渉のため4日間ここに滞在しました。その後、いつしか部屋は閉ざされ、1989年の発見まで誰にも知られることなく存在していたのです。
さらに、部屋の奥にはこんなものが!
龍馬が滞在時に書いたと思われる手紙(複製)です。こうした展示物からリアルに彼の存在を感じる一方、このわずか半年後に京都で暗殺されることを思うと、グッと来るものがあります。
すっかり幕末の世界に浸り、感無量。そして入り口のショップへ戻ると、面白いものを発見!
龍馬の消しゴムはんこです。吹き出しの中にはいったいどんな言葉が入るのか!?
あなたもぜひ、幕末のヒーローが滞在した貴重な隠れ部屋を見に来てみてくださいね! その際は、小説や漫画で坂本龍馬の物語を予習することをおすすめします♪
桝屋清右衛門宅・暮らしと瀬戸内小物の雑貨店 MASUYA
住所/広島県福山市鞆町鞆422
営業時間/金・土・日・月・祝日9:00〜16:30
電話/084-982-3788
入館料/一般200円 小中高生100円(ギャラリーショップ内は無料)
https://www.masuya-seiemontaku.com
瀬戸内Finderフォトライター 古川いづみ
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