青空の下、大きく開けた空間にダイナミックな噴水。それを囲むように西洋式庭園が広がります。
ここどこ?
と思わず聞きたくなる噴水広場があるのは、須磨海浜水族園や須磨海水浴場で知られる、神戸市の須磨!
神戸まつりの花火は異国気分な噴水広場で
かつて皇室の別荘『武庫離宮』があった高台の絶景地に、今上天皇(当時皇太子)御成婚記念事業として整備されたのが、須磨離宮公園です。
その目玉施設である噴水広場はとにかくかっこいい。
中央奥には宮殿を模したレストハウスと噴水。そこから、メインの大滝、カスケードの流れが段々と続きます。
5月に開かれる神戸まつりでは、噴水広場特設ステージでライブがおこなわれ、フィナーレにここで花火が打ちあがるんです!
幾何学的な庭園の中で注目してほしい異国ポイントが、大滝の中央に立つポセイドン像。
かなりイケてる海の神様でいらっしゃいます。が、こんなとこで何してるの?
1970年開催の大阪万博では、ポセイドンの石膏像はギリシャ館のシンボルでした。
ギリシャ深海から引きあげられた紀元前5世紀の像を復元したもので、万博後、同じ原像をブロンズで鋳った像が、ギリシャ政府から神戸市に寄贈されたのだそうです。
神戸は、ギリシャの船が日本で初めて錨をおろした港ということで寄贈先として選ばれました。海洋文化都市の交流を意外な場所で感じられます。
年中お花見スポット!桜・バラ・紫陽花も
本園や造設された植物園には、四季折々の花々が咲き、言うなればいつでもお花見が楽しめるスポットになっています。
噴水広場には『王侯貴族のバラ園』があり、元々離宮だった歴史にちなんで皇室や王室、芸術家などの名が付けられた色とりどりのバラが咲き誇ります。
梅雨時の『あじさい園』では見頃を迎えた紫陽花の小道を歩き、『花しょうぶ園』で源氏物語の登場人物の名を持つ花々を観賞しましょう。
この花の名は葵の上。そこに寄り添う花は、光源氏です。須磨が源氏物語の舞台であることにちなんで、他にも薫君、明石などの品種が集められています。
遊具や眺望スポットは子連れにもおすすめ
築地市場とほぼ同じ広さ(23ha)の敷地には、絶景や子どもが楽しめるフィールドアスレチック、ジャンボすべり台など、見所・遊び場所がまだまだあります!
平安貴族の在原行平が月見をしたと伝えられている名所『月見台休憩所』から望む海は、この写真で見るより10倍は気持ち良い!
想像してみてください。夏は、須磨のビーチの人混みを避けて、高台の木陰から海を眺めるのもおすすめですよ。
見頃を迎えた花に囲まれて、友達とおしゃべりもいいですね。1000年前から、人々の贅沢な時間の過ごし方はあまり変わっていないのかもしれません。
さて、帰る前にもう一か所。植物園の中心施設である鑑賞温室に足を延ばさなければもったいない。
可憐な蘭はもちろん、多肉植物、おっかない食虫植物、熱帯のフルーツまで展示されていて、年中トロピカルな気分に浸れます。
1日でたっぷり充電できる憩いのオアシスに、次はだれと行きましょう?
神戸市立 須磨離宮公園 ~王侯貴族のバラ園と文化植物園~
所在地/神戸市須磨区東須磨1-1
電話/078-732-6688
URL/http://www.kobe-park.or.jp/rikyu/
駐車場/272台(うち身障者用5台)植物園側に予約制Pもあり
入園料/大人(高校生以上)400円、小人(小・中学生)200円
開園時間/9:00~17:00(入園は16:30まで)ただし、夜間開園イベントあり
休園日/木曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
瀬戸内Finderフォトライター 堀まどか
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堀 まどか
堀 まどか/フォトライター 兵庫県生まれ、在住。実務翻訳、外国人起業家支援、通訳案内士(英語)、そしてフォトライター。 ネットマーケティングの外資系スタートアップで進行管理や顧客サポートを担当。 2011年から、フジサンケイビジネスアイ掲載の週刊コラム『ITビジネス最前線』を英日翻訳しています。 日常の風景や旅先で出会った人の表情など、心に触れるものを写真におさめています。瀬戸内のスポット、暮らしぶり、季節感、食を私目線で切り取ります。 写真ブログ http://riderv328.tumblr.com ツイッター https://twitter.com/Riderv328
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