徳島県には豪快かつ優美な滝がたくさんあることをご存知ですか?
今回は市街地から遠く離れ、まさに秘境という言葉がピッタリの山奥にある名瀑『大釜の滝(おおがまのたき)』をご紹介します。
こちらは徳島県のほぼ中央部に位置する『釜ヶ谷峡(かまがたにきょう)』。
この峡谷には那賀川(なかがわ)の支流で雲早山(くもさやま、標高1496m)を源流とする釜ヶ谷川が流れ、徳島県を代表する紅葉名所の一つとしても知られています。
この釜ヶ谷川に沿って国道193号が通っていますが、この道は四国山地を縦断する山岳ルートで狭路が連続します。
特に『釜ヶ谷峡』付近の区間は国道の指定からも外されており、まさに『秘境』という言葉がピッタリの雰囲気!
この峡谷のやや下流部に架かるのが『大釜の滝』です!
国道沿いに展望所が設置されていて、そこから眼下に滝を眺めることができます。
この辺りは特に狭道が続く区間ですが、滝の近くには車が数台停められる退避スペースがあります。
そして、写真の右側に見えている階段を降りていけば、より間近から滝を見られます。
こちらが下の展望所から見る『大釜の滝』!
まさにその名の通り、滝の周囲の岩盤が『大きな釜』の形をしていて、水流が轟音をとどろかせています。
落差は約20mでそれほど高くありませんが、水量豊かで迫力があり『日本の滝100選』にも選定されています。
この激しい水流のため、滝つぼの水深はなんと15mもあります!
また、この滝つぼには大蛇が棲むという伝説も残っています。その真偽のほどはともかく、幅の広い滝つぼに勢いよく流れ落ちる雄大な滝の姿は、自然の神秘を感じさせてくれます!
訪問時は残念ながら周辺の紅葉はほとんど終わっていましたが、ピーク時には峡谷内でもっとも紅葉が美しいスポットとして知られています。
また冬季には、厳しい冷え込みの翌朝などに霧氷が見られることも!
滝自体が氷結することはありませんが、勢いのある水流が水煙となって周辺の木々に付着し、霧氷となって幻想的な光景が見られます。
峡谷のさらに下流には『大轟の滝(おおとどろのたき)』もあります。
『大釜の滝』と比べると規模の小さい滝ですが、3段に分かれて流れ下る繊細で美しい段瀑です。
『大釜の滝』を取り囲む両岸には高さ100mほどの岩壁が屏風のように迫り、そのスケールの大きさにも圧倒されます!
大蛇伝説も残っていて周辺は神秘的な雰囲気。まさに秘境の地にある名瀑です!
(※なお、冬季は積雪で道が閉鎖されていたり、大雨などの影響で長期間の通行止めになることもありますので、事前に道路状況をご確認の上お出かけください)
大釜の滝
所在地/徳島県那賀郡那賀町沢谷
駐車場/なし(国道沿いに数台分の駐車スペースがあります)
http://www.town.tokushima-naka.lg.jp/docs/2011041400061/
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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