高松市の中心部から車で約20分。今回は、四国霊場第84番札所の屋島寺や源平合戦などで有名な、『屋島』にやって来ました。
お遍路さんに混じって参拝を済ませ、向かったのは一軒の茶店。なんでも、ここに瀬戸内らしい名物グルメがあるのだとか!
店の名前は『れいがん茶屋』。明治なかごろ創業の老舗で、古くからお寺参りや旅の人がここで疲れを癒してきました。
さて、さっそくメニューを開いてみると……
『いいだこおでん』! 香川出身の私はピンときました。これが例の名物にちがいありません。イイダコは大きさ5〜20cmの小柄なタコで、瀬戸内の特産です。ちなみに、イイダコの『イイ』とは『飯(いい)』のこと。冬になるとメスの頭には卵が詰まり、それがまるで米粒のように見えることから『イイダコ』の名が付いたそうです。
と、うんちくを語っている間に料理が登場!
ちっちゃい! かわいい♡ おでんだしの海から釣り上げられた、ほっかほかのイイダコ♪ タコ特有の風味と、甘酸っぱい酢みそがよく合います。
近づいてみて見ると、イイがはじけてる! 身とはまた違ったコクのある味わいが印象的です。小さいけれど、旨味が凝縮された逸品。ごちそうさまでした!
おみやげも発見! ちなみにイイが入っていないものは、そのぶん体に栄養分が行き渡っているので、身の旨味が豊富なのだとか。
「屋島に来たら、やっぱり『イイダコ食べて、かわらけ投げ*』。この定番コースを、変わらずに提供し続けるのが大事だと思っています」
こう語ってくれたのは、『れいがん茶屋』オーナーの森さん。屋島の歴史にも詳しく、『日本書紀』にも屋島の名が登場したことなどを教えてくれました。
*小さい皿状の土器を投げて、開運や厄除けを祈願すること。
屋島は香川県屈指の絶景スポット。天気がよければ山頂から瀬戸内海の多島美が見渡せます。イイダコを食べ、海に向かってかわらけ投げをしてこその屋島詣で。あなたもぜひ、体験してみてくださいね!
れいがん茶屋
所在地/香川県高松市屋島東町1784
営業時間/8:30~17:00 ※7〜9月の『ゆうやけいフェスタ』期間中の金・土曜日(団体予約があれば他の曜日も可)は、18:00~21:30も営業
定休日/週1回不定休
電話/087-841-9636
http://www.reigan-chyaya.jp/
瀬戸内Finderフォトライター 古川いづみ
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