瀬戸内海に浮かぶ『小豆島(しょうどしま)』の最南端に絶景スポットがあることをご存知ですか?
こちらは小豆島の景勝地として名高い『寒霞渓(かんかけい)』から見下ろす景色。
小豆島には南方に細長く伸びる『三都半島(みとはんとう)』があります。
こちらは四国側の『大串岬(おおぐしみさき)』から北に望む瀬戸内海と小豆島。
手前に見える丘陵が『三都半島』で、その南端には白亜の『地蔵崎灯台(じぞうさきとうだい)』が立っています。
今回は、この小豆島最南端の地『地蔵崎』へ行ってみました!
細長い『三都半島』の最南端に位置する『地蔵崎』には車道が通じていて、灯台のすぐ背後に駐車場があります。
残念ながら灯台の敷地内には入れませんが、展望台から灯台とその背後に見える瀬戸内海や四国の陸地が見渡せます!
こちらが展望台から望む『地蔵崎灯台』。
ここは播磨灘(はりまなだ)から備讃瀬戸(びさんせと)に入るもっとも狭い水道で、一日に通る船の数は約700隻。付近海域を行き交う船舶にとって重要な海の道しるべとなるのが、この灯台です。
灯台の脇から断崖の下へと降りていける遊歩道も整備されています。
瀬戸内海や四国の山並みの景色を眺めつつ、海辺の散策が楽しめます。
しばらく遊歩道を進むと見晴らしの良い芝生広場が見えてきます。
この辺りは別名『釈迦ヶ鼻(しゃかがはな)』とも呼ばれます。
広場の一角にはお堂が立っています。
実は『釈迦ヶ鼻』という名称の由来と深く関わっているお堂なのです。
こちらがお堂の中の様子。お釈迦様の石像が安置されています。
この石像には以下のようなエピソードがあります。
地蔵崎の沖合いは潮の流れが激しく海の難所として知られており、昔からお釈迦様が祀られていました。
しかし長年にわたって風雨にさらされ、いつしか土中に埋まってしまいました。
ある夜、信心深い村人の夢の中にお釈迦様が現れ、
「自分は山中に埋まっているが、掘り出してくれれば沖合いも静かになり船も安全に通れるようになる」
とおっしゃりました。
その村人が地蔵崎の周辺を捜して、土中に埋まっていたお釈迦様を掘り出し、お堂を建てて再びお祀りしたところ、それ以降は海難事故が少なくなったといいます・・・
この伝承をもとに、この地は『釈迦ヶ鼻』と呼ばれるようになりました。
芝生広場からさらに海辺へと下りていく道があり、うっそうとした木々の間を歩いていくと突然視界が開け、海が目の前に見えてきます。この浜辺からは瀬戸内海を航行する船舶や漁船が間近に見られます。
波打ち際から背後を振り返ると、丘陵に立つ『地蔵崎灯台』が見えます!
航海の安全を確保するうえでいかに重要な場所に立っているか、よく分かりますね。
小豆島の南に細長く伸びる『三都半島』。
この地区は3年ごとに開催される現代アートの祭典『瀬戸内国際芸術祭』の重点エリアの一つにもなっていて、芸術祭の期間中には様々なアート作品も見られます。
この半島の最南端にある『地蔵崎』は小豆島の最南端でもあり、秘境ムード満点の地!
丘陵に立つ『地蔵崎灯台』は、瀬戸内海を行き来する船舶の安全を担うシンボル的な存在です。
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◇小豆島 三都半島 地蔵崎(釈迦ヶ鼻)
所在地/香川県小豆郡小豆島町蒲野
駐車場/あり(無料)
※地蔵埼灯台の敷地内は立入できません
http://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyo/shizen/you-fo/seto-kouen/park/park_58/park_58.html
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣
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この記事を取材したフォトライター
松岡 広宣
松岡 広宣/フォトライター 1974年生まれ、兵庫県西宮市出身、西宮市在住。メディアポリス株式会社 代表取締役。 ソーラー発電付きエコキャンピングカー【ソーラーキング号】で全国各地を訪れながら、日本の美しい風景をハイビジョン映像で撮影しています。 できうる限り全国くまなく歩き回って、貴重な日本の自然や風景を映像として後世に残していきたいと考えています。 日本全国を旅していますが、もちろん、地元の瀬戸内も大好きです! 「癒しの国 日本.TV」 ~ 日本全国を「癒しの映像」でバーチャル旅行 http://www.healing-japan.tv/
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